人生を一日に例えると、私は今、午前10時くらいにいるらしい。
朝の10時。
まだ10時。
なんならこれから出勤してきますっていうくらい。これから出勤して、一日の仕事をする。
それとも休みの日ならば、これからお化粧をして家を出て公園を散歩して家族や友人と会ってランチしてたくさん話してショッピングして夕食を食べてゆっくりお風呂に浸かって映画を見て、そして寝る。
つまり、これからの人生でやるべきことややりたいことをするには十分すぎるくらいの時間がまだあるということだ。
それでも今この瞬間すら、夜中の12時に向かって刻一刻と進んでいる。
もし人生が無限に続く世界だとしたら、考える脳ミソなんて必要ないのだろう。
目の前にそびえ立つ山をただ眺めているだけじゃなくて、それを登るからもっと楽しいんだ。
真っ白なキャンパスをただ眺めているだけじゃなくて、それをカラフルに彩るからもっと楽しいんだ。
春に桜が咲くように、冬には雪が降るように、やるべきときにやるべきことをする。
お化粧なんてしなくても、今すぐ家を出る準備はもうとっくにできているんだ。
あといくつ、登りたい山があるだろう。
あといくつ、新品の絵の具が残っているだろう。
私のいない ”明日” が来る前に、”今日” のうちにしかできないことを全力でやるんだ。
あなたは今、人生の何時にいますか?
あと一時間後には、何をしてどんな日々を歩んでいますか?
自分の幸せを心から願い、そしてそれを大切にする。
人生に複雑なことなんて実は一つもないっていうことを、自分に教えてあげられたなら、きっと今よりももっと、”今” を好きになれる。